園子先生のひとり言

2017.08.15更新

今回、少し長めに夏季休暇を取らせていただいたので、買ったままになっている本をゆっくり読む・・つもりでした。

しかし

ちょっと出かけたり、普段やれない場所の掃除などしているうちに、あっという間に休暇最終日になってしまいましたehe

今回読みたかったのは、こんな本達

本 歯科関係

たまたま出入りの材料屋さんが持ってきたチラシを見て、興味を持ったのは「手仕事の医療」なんですが、勧め上手な(笑)アマゾンのおかげで3冊まとめて購入ihi

「手仕事の医療」 

戦後の日本の歯科医療に大きな影響を与えた、石原寿郎という人物の評伝です。

まだ、途中までしか読んでいないのですが、戦後の歯科医療の仕組みがどうやって出来上がっていったのかというようなことが書かれていてとても興味深いです。

もともと専門学校だった(歯科医専)歯科医師養成機関が大学となる経緯などについても書かれています。

歯科の専門用語がバンバン出てくるし、歯科の教科書に載ってる有名な先生がたくさん出てきて、歯科業界人必読の書!といった感じです。

私の父は、戦後まもなく歯科医師となったので、まさにこの真っ只中にいたんだなぁ、などと思いを馳せながら読んでいます。

 

もともと買う気はなかったものの、残り2冊も面白そうです。

「大変申し上げにくいのですが・・」

歯医者さんの野村洋文さんが書かれた軽い感じのエッセイで、患者さんとの雑談のネタに使わせていただきたい話がいっぱいですihi(途中までですが・・)

 

「歯みがき100年物語」

まだ全く読んでいないのですが、歯磨きの歴史についても書かれています(釈迦が勧めた歯木について、とか)

 

昔から読書は好きで、夏休みなどには蝉時雨の中、文字が読めなくなって日が暮れたことに気付くくらい没頭したものでしたが、今は常に雑事に追われているせいか、集中力がなくなったせいか、長時間読み続けられなくなりました。

まあ、急ぐ理由もないので、夜寝る前の楽しみとして読み進めていこうと思います。

枕にはしないようにします(笑)

 

 

 

 

投稿者: 山本歯科診療所

2017.08.12更新

たまには、歯科的なことも書きます(笑)

「骨粗鬆症」という舌を噛みそうな病気もかなり一般に知られるようになりました。

骨に含まれるカルシウムなどが減少して骨がもろく「スカスカ」になってしまう病気です。

 それだけでは、すぐに命の危険があるわけではないのですが、脊椎や大腿骨を骨折したりすると、それがきっかけで寝たきりになるなど生活の質が著しく低下する可能性があるので、健康診断などで骨密度の低下が見つかると、「骨粗鬆症ですね。治療のお薬飲みましょうか。」ということになります。

ただ、

そのお薬を飲み始める前に、知っておいていただきたいことが あります。

骨粗鬆症

もともと骨には、骨芽細胞、破骨細胞というのが存在していて、新しい骨を作ったり古い骨を壊したり、というようなこと(代謝)を繰り返しています。

だから、骨折してももとに戻りますし、抜歯した後の穴もふさがってくるわけです。

残念ながら、同じ硬い組織である歯にはそういう代謝はほとんどないので、虫歯で空いた穴は自然にはふさがりませんnamida

 

ところが、ある種の骨粗鬆症治療薬(BP系、ビスフォスフォネート製剤)はこの骨の代謝を抑制してしまいます。

なので、抜歯などで顎の骨にダメージを与えた場合、後の周囲の骨が元に戻らず、腐ってしまう「顎骨壊死」という症状を引き起こしてしまうことがあります。

飲み薬だけの場合、発症する割合はあまり高くないといわれていますが、BP系薬剤の服用期間が長いほど、口腔衛生状態が悪いほど発症しやすいといわれています。

万が一、顎骨壊死を起こしてしまったら、治すのは困難です。一般の歯科ではなかなか対応できません汗

今現在当院に通っている方でも、BP系のお薬を長期に服用されているために抜歯を見合わせている方が数名いらっしゃいます。

 

この新聞記事では、「歯科医への周知徹底を」と書かれていますが、患者さんご自身もこういう副作用についての知識を持っていただき、骨粗鬆症の治療に入る前にご自分の口の中の状態をきちんと把握しておく必要があると思います。

また、医科サイドからも薬を出す前にまず歯科検診を受けるように、くらいのアドバイスがあっていいと思うんですが・・suu

 

 

 

投稿者: 山本歯科診療所

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